【新NISA】オルカンとS&P500どっちが良い?選び方を解説!

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この記事では上記の悩みが解決できます!

「どっちを選べば良いか」には万人にとっての正解はありません。

とはいえ、それぞれの特徴や違いを理解できれば、自分にとっての答えが出せると思いますよ!

もりす

実際に私も悩んでいましたが、特徴や違いを理解することで、納得感を持って選べるようになりました。

ちなみに私は「オルカン」メインで両方買っています!

執筆者
執筆者の投資運用状況

記事前半では「オルカン」「S&P500」の違いを解説し、後半では自分にとっての答えが出せるようにまとめています!

本編に入る前に…

この記事はあくまで情報提供を目的としており、勧誘や売買を推奨していません。

この記事に含まれる情報について、万全を期しているものの、その情報の正確性、完全性、有用性を保証するものではありません。

この記事の情報を利用した結果、何らかの損害が発生した場合、筆者は理由のいかんを問わず投資の結果に責任を負うことができません。

投資にかかる最終決定はご自身で判断いただきますようお願いします。

目次

「オルカン」の特徴を理解しよう

全世界
「オルカン」とは

eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」という投資信託のこと

まずは「オルカン」の特徴を理解しましょう。

なぜなら、特徴を理解していなければ、実際に投資してからも「本当にこっちを買ってよかったのかな」と不安になってしまうからです。

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暴落が起きると、不安になり売ってしまう人がいますが、これは特徴を理解していないことが原因の一つだと思います。

答えだけを求める人が多いですが、ブレずに投資を続けるには、特徴を理解するのが大事です!

「オルカン」と言えども約6割は米国

「オルカン」の特徴
投資対象資産・株式(投資信託)
運用手法・インデックス
投資対象世界47カ国(先進国23カ国、新興国24カ国)
投資比率米国63%、日本5.5%、英国3.4%など
・先進国90%、新興国10%
その他・時価総額が大きい銘柄には多く投資
・時価総額が少ない銘柄には少なく投資
➡社会情勢に合わせて自動調整される
※2024年9月時点

「オルカン」は全世界株式と言いつつも、約6割が米国に投資しています。

これは、「オルカン」の性質が時価総額が大きい銘柄に多く投資するためです。

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全世界を見ても、規模が大きい銘柄は米国に集中しているんですね!

とはいえ、米国のみに投資する「S&P500」と比べると、一国集中ではないため広く分散されていると言えるでしょう。

「オルカン」は全世界の株式市場のうち約85%をカバー

「オルカン」は上場している約3,000銘柄の大型株・中型株に投資しています。

この数は、全世界の株式市場のうち約85%をカバーしていることになるんです。

「オルカン」の投資範囲のイメージ

小型株は含まれていませんが、「オルカン」だけで世界の多くの銘柄に投資できるのが特徴的ですね。

「オルカン」の構成銘柄

「オルカン」の約3,000銘柄のうち、上位10銘柄はこちらです。

銘柄国・
地域
比率
1マイクロソフト米国3.9%
2アップル米国3.5%
3エヌビディア米国3.0%
4アマゾン米国2.3%
5アルファベット クラスA
(グーグル)
米国1.3%
6メタ クラスA
(旧フェイスブック)
米国1.3%
7アルファベット クラスC
(グーグル)
米国1.2%
8TSMC台湾0.8%
9ブロードコム米国0.8%
10イーライリリー米国0.8%
出典:MUFG ※2024年9月時点
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びっくりするくらい米国だらけですね!

「オルカン」の上位銘柄には、

  • マイクロソフト
  • アップル
  • エヌビディア
  • アマゾン
  • グーグル など

このような今をときめく超大企業が含まれています。

過去の平均リターンは年利7~8%

「オルカン」のベンチマークの過去の平均リターンは年利7~8%です。

これは元本が10年で約2倍になる高利回りと言えます。

シミュレーション例

100万円を年利7%で10年間投資した場合

100万円 ➡ 2,009,661円

今後もこの利回りが続くかは誰にも分かりませんが、「オルカン」の性質を考えると可能性は十分あると思えますね。

運用コストが最安クラス

「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」の運用コストは0.05775%と、他の銘柄と比較しても最安クラスです。※2024年9月時点

銘柄運用コスト
eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー)
0.05775%
楽天・全世界株式
インデックス・ファンド
0.192%
SBI・全世界株式
インデックス・ファンド
0.1022%

同じ「全世界株式」に投資したとしても、この運用コストによってトータルリターンに差が出てきます。

100万円を運用コスト0.05775%で運用

100万円×0.05775%=577.5円(1年間の運用コスト)

100万円を運用コスト0.192%で運用

100万円×0.192%=1,920円(1年間の運用コスト)

運用コストは毎年かかるため、銘柄選びの際には意識したいポイントです!

最大損失はマイナス50%超

ここまで「オルカン」の良い特徴のみ解説してきましたが、マイナス50%超の損失を受ける可能性があることも理解しておきましょう。

実際に2024年8月の暴落時には、約1ヶ月間資産が減り続け、私の資産は約13%減りました。

暴落時の資産の様子
暴落時の資産の様子

また、ITバブルの崩壊やリーマンショック時には、含み損期間が6〜7年あったことも。

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つまり、この期間に投資をしていても全然増えなかったってことですね…

結果的には、この期間も含めて長期運用することにより資産は大きく増えましたが、常に安定感があるわけではない点は注意しましょう。

「S&P500」の特徴を理解しよう

米国

次に、「S&P500」の特徴を理解していきましょう。

「S&P500」とは

米国の株価指数の1つ(「オルカン」のように投資商品を指すものではない)

今回は「オルカン」と比較しやすいように、「S&P500」との連動を目指す投資信託で、人気のeMAXIS Slim米国株式(S&P500)の特徴をまとめました!

「S&P500」は米国経済のほぼ全体をカバーする株価指数

「S&P500」は、米国を代表する約500社の銘柄で構成されており、セクター割合は米国企業全体と同じように選定されています。

したがって、米国の株式市場全体の動きを反映すると言われているんです。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)の特徴
投資対象資産・株式(投資信託)
運用手法・インデックス
投資対象・米国を代表する約500社の銘柄
その他・時価総額が大きい銘柄には多く投資
・時価総額が少ない銘柄には少なく投資
➡社会情勢に合わせて自動調整される
※2024年9月時点

こちらも「オルカン」同様、時代に合わせて投資比率を調整してくれます。

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勢いよく伸びる銘柄には多く投資され、衰退する銘柄には少なく調整されるのが素晴らしいですね。

「S&P500」の構成銘柄

「S&P500」の約500銘柄のうち、上位10銘柄はこちらです。

銘柄比率
1マイクロソフト6.9%
2アップル5.8%
3エヌビディア5.0%
4アマゾン3.8%
5アルファベット クラスA
(グーグル)
2.2%
6メタ クラスA
(旧フェイスブック)
2.2%
7アルファベット クラスC
(グーグル)
1.9%
8バークシャー ハサウェイ
クラスB
1.7%
9ブロードコム1.4%
10イーライリリー1.3%
出典:MUFG ※2024年9月時点

約500社で構成されているものの、規模が大きい銘柄に多く投資されるため、上位10銘柄だけで全体の約30%を占めています。

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上位銘柄が米国を引っ張っているといっても過言ではないですね!

過去の平均リターンは年利7~8%

「S&P500」は長期間に渡り、プラスの年とマイナスの年を繰り返しながら、年利7~8%の平均リターンを記録しています。

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直近30年間では12.4倍、平均リターン年9.3%と素晴らしい成績です!

S&P500指数の30年推移
出典:トウシル

今後もこの平均リターンが続くかは誰にも分かりませんが、米国の過去の実績や将来性を考えると、可能性は十分あるでしょうね。

運用コストが安い

「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」の運用コストは0.09372%と、「オルカン」よりは若干高いものの、十分安いです。※2024年9月時点

100万円を運用コスト0.09372%で運用

100万円×0.09372%=937.2円(1年間の運用コスト)

同じベンチマークの商品であれば、運用コストが低い方を選ぶべきなので、合格点と言えるでしょう。

最大損失はマイナス50%超

「S&P500」は優秀ですが、常にプラスになるわけではありません。

時には一瞬にしてマイナス50%超になることだってあります。

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資産が半分になるのは恐ろしいですね…

「S&P500」に投資をしていれば、いつかは暴落が起きて資産が半減することもあるでしょう。

大事なのは、「資産が半減しても良いように、余剰資金で投資する」ことです。

投資をするにあたって、この特徴は必ず理解しておきましょう!

新NISAで投資するなら「オルカン」「S&P500」のどっちが良い?

結論、「オルカン」「S&P500」のどっちを買ってもあまり変わりません

なぜなら、両者の特徴・過去の実績は非常に似ているからです。

  • 対象銘柄
  • 運用コスト
  • 過去のチャート

上記3点を取り上げて、実際に比較してみましょう!

対象銘柄の比較

それぞれの投資対象を比較してみると、上位10銘柄中9銘柄が同じになります。

オルカンS&P500
銘柄比率銘柄比率
1マイクロソフト3.9%マイクロソフト6.9%
2アップル3.5%アップル5.8%
3エヌビディア3.0%エヌビディア5.0%
4アマゾン2.3%アマゾン3.8%
5アルファベット クラスA
(グーグル)
1.3%アルファベット クラスA
(グーグル)
2.2%
6メタ クラスA
(旧フェイスブック)
1.3%メタ クラスA
(旧フェイスブック)
2.2%
7アルファベット クラスC
(グーグル)
1.2%アルファベット クラスC
(グーグル)
1.9%
8TCMC0.8%バークシャー ハサウェイ
クラスB
1.7%
9ブロードコム0.8%ブロードコム1.4%
10イーライリリー0.8%イーライリリー1.3%
※2024年9月時点

つまり、「オルカン」「S&P500」を牽引している銘柄はほとんど同じってことですね!

運用コストの比較

運用コストは収益に影響してきます。

なぜなら、運用コストは運用収益から差し引かれるからです。

その点では「オルカン」「S&P500」ともに低コストで優秀ですよ!

銘柄運用コスト
eMAXIS Slim全世界株式
(オール・カントリー)
0.05775%
eMAXIS Slim
米国株式(S&P500)
0.09372%

「オルカン」の方が安いですが、運用コスト0.1%未満であれば十分安いため、どちらを選んでも良いでしょう。

チャートの比較

過去数年の「オルカン」「S&P500」のチャートを比較しました。

「オルカン」「S&P500」のチャート比較
出典:MINKABU ※2024年8月時点

赤色が「オルカン」で+約91%、青色が「S&P500」で+約117%となっています。

ポイントは値動きが似ているってことです。

なぜなら、オルカンの約6割が米国へ投資しており、上位銘柄もほとんど同じだからですね。

上記の期間は米国が強かったため、「S&P500」の方が優勢ですが、同じような値動きになると理解することが大事です。

「オルカン」「S&P500」どっちが良い?
  • 上位銘柄が同じ
  • 運用コストが低い
  • 値動きが似ている

これらの理由により、「どっちでも良い」との結論になります!

新NISAで「オルカン」「S&P500」を選ぶ時のポイント

「オルカン」「S&P500」は似ていて、どちらを選んでも大差ないことが分かったとしても、

どっちが良いか決められない!悩む…

という人もいますよね。

そんな時に使える「選ぶ時のポイント」を整理しました!

自分が思う方の銘柄を選ぶのがおすすめです!

「オルカン」が向いている人
  • 米国一強が今後も続くとは限らないと思う
  • 世界に分散した方がリスクを抑えられると思う
「S&P500」が向いている人
  • 全世界株には低成長の国を含むから非効率だと思う
  • 米国は長い歴史の中で成長している実績があり、米国がダメなら他の国もダメだと思う

どちらが正解とはならないため、自分にとって納得できる銘柄を選びましょう

新NISAを使って「オルカン」「S&P500」両方買うのはあり?

「オルカン」「S&P500」どっちを選んでも良いとなると、

両方買っても良いの?

と疑問に思いませんか?

結論、「それでも良い」です。

なぜなら、両方買った場合、「オルカン」の米国比重が大きくなるだけだからですね。

イメージしやすいように、具体例を挙げてみます!

仮に半分ずつ投資した場合

仮に「オルカン」「S&P500」に半分ずつ投資した場合、

  • 米国に約80%
  • その他の国に約20%

このような比率になります。

「オルカン」は米国が約60%、その他の国が約40%ですので、「オルカン」だけよりも米国の比重が大きくなりますね

上記のほか、「オルカン」「S&P500」の割合をどのような形にしても、米国の比重が6割を超える「オルカン」が完成することになります。

両方買うのは中途半端との意見もある

一方で、両方買うのは中途半端との意見があることも事実です。

中途半端と言う人の意見
  • 「オルカン」だけなら全世界に調整しながら投資してくれるのに、手を加えると意味が無くなる
  • 「S&P500」だけなら隙がなく米国の成長を取り込めるのに、わざわざ他の国に投資する意味がない

このように両方買うことは、「オルカン」だけ、「S&P500」だけに投資している人にとって理解されにくいでしょう。

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とはいえ、正解は無いため、自分がしっくりくるのであれば、半分ずつでも良いとは思いますよ!

いずれにせよ、「米国をメインに投資をしている」ことが大事です。

「オルカン」「S&P500」を買っている時点で、十分将来性はあると思うので、自分が心地よい選択をしましょう!

「オルカン」「S&P500」でよくある質問4つ

よくある質問とその回答

「オルカン」「S&P500」に関するよくある質問とその回答をまとめました。

より深く理解するために、役に立つ知識だと思います!

「S&P500」だけに投資するのはリスクが高い?

「S&P500」だけに投資すること自体は問題ありません

実際にそのような人は多くいます。

ただ、「S&P500」の特徴を知った上で、注意点は理解しておきましょう。

「S&P500」だけに投資する際の注意点

今後、米国の経済に打撃を与えるような出来事が発生した場合、米国以外にも投資している「オルカン」よりも、損失が大きくなる可能性がある

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米国だけが打撃を受けるような事態は想定しづらいですが、注意点として把握しておきたいですね!

不安に感じる人は、「オルカン」を買うことや、「オルカン」「S&P500」を両方買うなどの方法を検討してみましょう。

本当に人気があるの?

「オルカン」「S&P500」は人気があると言われていますが、実際のところはどうでしょうか?

証券会社3社における新NISAの買い付けランキングをまとめました!

順位楽天証券SBI証券マネックス証券
1位eMAXISSlim
米国株式(S&P500)
eMAXISSlim
全世界株式(オール・カントリー)
eMAXISSlim
米国株式(S&P500)
2位eMAXISSlim
全世界株式(オール・カントリー)
eMAXISSlim
米国株式(S&P500)
eMAXISSlim
全世界株式(オール・カントリー)
3位楽天・S&P500
インデックス・ファンド
SBI・iシェアーズ・
ゴールドファンド
(為替ヘッジあり)
iFree S&P500
インデックス
※2024年8月1日~8月31日までのランキング

3社分のランキングではあるものの、どの証券会社でも1位か2位にランクインしており人気の高さが分かりますね。

「全世界株式」や「S&P500」をベンチマークとする銘柄はたくさんありますが、「eMAXIS Slim」は低コストであることから最も人気となっています。

20年後にはいくらになっている?

「オルカン」「S&P500」は過去の実績から、今後も年5~7%程度の利回りを期待してもよいでしょう。

仮に20年間に渡り月5万円(年60万円)を積立投資した場合、いくらになるかシミュレーションしてみました。

  • 期間:20年間
  • 投資額:月5万円(年60万円、総額1,200万円)
  • 年利7%と想定
シミュレーション結果
出典:金融庁

上記の条件でシミュレーションした場合、20年間で1,200万円が2,605万円となり、元本の2倍以上になります。

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グラフから分かる通り、運用期間が長いほど運用益は大きくなります!複利が働くからですね!

少額であっても、長期間コツコツ積み立てをすることで、これだけの爆発力が出るのは魅力的です。

円高になったら評価額は下がる?

結論、評価額は下がります

なぜなら、「オルカン」「S&P500」は主に外貨建て資産で構成されているからです。

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私たちは円ベースで購入しますが、その後、証券会社にて外貨建てにされます!

具体的には為替によって、下記のイメージで値動きします。

円安円高
イメージ1ドル=150円1ドル=100円
評価額上がる下がる

構成企業の業績だけではなく、為替によっても評価額は大きく影響されることは理解しておきましょう。

不景気&円高になったらダブルパンチで評価額が下がることは覚悟しておきたいですね!

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そうなっても問題がないように、余剰資金で運用することが大事!

まとめ:米国以外にも分散したいなら「オルカン」、米国に集中投資するなら「S&P500」

この記事では、新NISAで買うなら「オルカン」「S&P500」どっちが良いか?をまとめました。

結論、「どっちを買っても良い」です。

なぜなら、両方とも優秀な投資商品であり、特徴が似ているからですね。

大事なのは「米国をメインに投資していること」であるため、その点で両方とも要件を満たしています。

正解は無いため、それぞれの特徴を理解した上で、自分が納得できる銘柄を選びましょう

どっちに投資するか決められない…

このような場合は、「選ぶ時のポイント」を参考に、自分が思う方の銘柄を選ぶのがおすすめです!

「オルカン」が向いている人
  • 米国一強が今後も続くとは限らないと思う
  • 世界に分散した方がリスクを抑えられると思う
「S&P500」が向いている人
  • 全世界株には低成長の国を含むから非効率だと思う
  • 米国は長い歴史の中で成長している実績があり、米国がダメなら他の国もダメだと思う
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この記事を書いた人

・FP2級取得
・株式投資歴:約5年
・投資額:約400万円(新NISA活用)
・投資スタイル:インデックス、高配当株
・ブログ運営歴:約3年(約180記事執筆)

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